おはようございます。
鍼林浴、院長の笠原です。
今日は整体の価格についてお話しいたいと思います。
急増している2,980
ここ数年、街中では2,980のマッサージ店(のような店)を見かけることが多くなりました。
※なぜ(のような店)かは後程ご説明いたします。
私が鍼林浴を開業した12年前、マッサージの相場は60分で6,000前後でした。
ところが5、6前から60分2,980というお店が現れはじめました。
はじめてこの看板を見た時は衝撃を受け、目を疑ったことを今でも鮮明に覚えています。
マッサージを受ける側としては今までの半額で受けることが出来、うれしいことですが、
運営する側はこれでやっていけるのか?という疑問が浮かび、すぐに消えてしまうのではないかと他人事ながら心配しました。
ところが、消えるどころかあれよあれよという間に全国に広がり、今ではどこでも見かけるようになりました。
2,980でも利益を出し運営していくにはからくりがちゃんとあります。
(どんなからくりかはここでは割愛させていただきます。気になる方にはこっそりお教えいたします。)
今まで相場より安めに運営していたお店でもせいぜい4,500~5,000ほどでした。
ですから単に今までのお店がさらに値下げをしたところで運営はできません。
価格競争に走ってしまったお店は残念な結果となってしまいました。
15分5,000の整体
2,980のお店が増えた一方で1万円を越えるようなお店も増えてきました。
また価格は変わらないけど時間が短くなるケースもあります。
これは単に価格が倍になるとか、事実上の値上げをしたということではありません。
2,980のお店に価格で競争しているわけではなく、技術やサービスで差別化を計っています。
簡単に言えば同じ時間で倍の効果を出す、または同じ効果を半分の時間で出すということです。
中には15分で5,000なんてところもあります。
実は鍼林浴がそうでした。(笑)
なぜそんなことが出来たのか?
ちょうどその頃、あるセミナーに参加しました。
それまでも技術向上のため様々なセミナーや勉強会に参加していましたが、ある時
「たった5分背中を揺らすだけで〇〇が改善」
のようなキャッチフレーズの案内を目にしました。
正直、「そんなわけないやろ~」と信じませんでした。
それは自分が1時間かけて全身を丁寧に治療していること。
そして、似たようなセミナーは今までにもあったからです。
今まで参加したセミナーではキャッチフレーズのように結果がでたものは残念ながらありませんでした。
そんなものがあるならこんな楽なことはない。そんなのウソに決まっている。
私はそのウソを暴こうとセミナーに参加することにしました。
セミナーに参加し、まずはこの整体の考案者の紹介やこの整体が生まれた経緯などを聞き、その後実技に移ります。
どうやら本当に背中を揺らすだけのようです。
このようなキャッチフレーズのセミナーにありがちなウソその①
〇〇するだけと言いながら、それだけではないこと。
〇〇するだけというのは基本系であって、その後にこの場合なら△△、この場合なら◆◆をします。
みたいなケースはよくあります。
ですが今回は本当に背中を揺らすだけで驚くほどの効果がでるというのです。
このようなキャッチフレーズのセミナーにありがちなウソその②
それはもちろん、たいした結果がでない。ということです。
実際に受けてみた結果
「そんな背中揺らすだけで、驚く効果が出るわけないやろ~」
「・・・・・・・・・・」(実技体験)
「ホンマや!!」
思わず明石家さんまさんになってしまいました!(笑)
ホントにたった5分背中を揺らすだけで驚きの結果があったんです!
こんなに衝撃を受けたセミナーは後にも先にもありません。
今まで1時間かけてやっとほぐしていたものがたったの5分で変わってしまうのですから驚くのも無理がありません。
私は早速この整体の技術を身に付け、取り入れることにしました。
こうして鍼林浴に15分5,000の整体が誕生しました。
(実際の施術時間は5分ですが、前後の検査を入れて10~15分です。)
ちなみに現在はこの背中を揺らす整体だけでなく、さらに効果を出すため別の整体も加えているので、8,000~12,000となっております。
鍼林浴の整体に関して気になることがあればお気軽にご相談ください。
価格破壊の現象
少し話がそれてしまいましたが、鍼林浴だけでなく技術やサービスを売りにしたお店も増えていきました。
ちなみに私の知っているところでは10分3万なんてところもあります。
このような価格破壊の現象は40年ほど前のある現象に似ていると思っています。
それは回転寿司の出現です。
当時、お寿司と言えばカウンターのお店で高いものという認識でしたが、
回転寿司の出現で気安く安価で食べられるようになりました。
今でこそお寿司と聞いても回転寿司の安価のお店から座っただけで何万もするような銀座の名店まで想像出来る時代になりましたが、当時はお寿司イコール高級というイメージだったかと思います。
現在の整体、マッサージ業界も2,980の出現で価格破壊が起き、昔の回転寿司と同じような現象になっているのではないかと思っております。
ちなみに幼稚園時代の笠原少年はお寿司の価格がわからず、トロ、いくら、アナゴを繰り返して食べるという生意気なガキンチョでした(笑)
あの時は値段もわからずバクバク食べてすみませんでした。天国のおじいちゃん、ありがとうございます。
たぶん、当時はろくにお礼も言ってなかったと思うので、この場をお借りし、御礼申し上げます。
整体、マッサージ店の選び方
ここまでで価格の違いはおわかりいただけたのではないかと思います。
では整体やマッサージに行こうと思った時、どこに行けばよいのでしょうか?
そりゃ、自分のお財布事情にあったところでしょ!
という声が聞こえてきそうですね。
確かにそれも一理あります。
一理どころか百理だわ!なんて声も聞こえてきそうですが、もっとも大切なことがあります。
それは目的です。
なぜ整体に行こうと思ったのか、なぜマッサージに行きたいのか、
この目的によって行くお店は変わりますし、行くお店を間違えると思わぬ事故にも繋がります。
なぜマッサージ店で事故が起こるのか
2,980のお店が増えたと同時に増えたのが、
マッサージに行ったら余計に痛くなった、筋を違えた、骨が折れたなど消費者センターへの相談です。
なぜこのようなことが起こるのでしょうか。
それは施術者の知識、技術、経験の不足と受ける側の目的によるお店選びです。
ここで冒頭でマッサージ店(のような店)と言ったことについて解説したいと思います。
無資格マッサージという矛盾
ここ最近多い、マッサージによる事故の相談をテレビや雑誌などで取り上げられる時によく見るのが、
「無資格マッサージ」による事故という表記。
資格がないマッサージ店での事故ということが言いたいわけですが、そもそもここに矛盾があります。
マッサージというのは本来「あんま・マッサージ・指圧師」という国家資格があります。
あんまとマッサージと指圧はそれぞれ別の手技ですが、この3つを合わせて1つの資格となります。
ちなみに鍼灸師とよく言いますが、これは「はり師」と「きゅう師」という別々の国家資格です。
ほとんどの方が両方の資格を持ち、同時に行うことも多いので鍼灸師と呼んでいます。
マッサージをするためには資格が必要であり、資格がなければマッサージをすることができません。
つまり無資格なマッサージというのは存在しないのです。
ではなぜ無資格マッサージという言葉が出来てしまったのでしょうか。
それは世間が勝手にマッサージ店だと思っているからです。
そしてそのマッサージだと思っていたお店や人に資格がなかったということです。
マッサージだと思っているお店良の看板やメニューなどをよく見てみてください。
おそらく「マッサージ」という言葉はないはずです。
もし、「マッサージ」という言葉を使っていた場合はあんま・マッサージ・指圧師の国家資格を持っているか、
あるいは違法で使っているかのどちらかです。
ここでおそらく1つの疑問が浮かぶはずです。
資格がないのにお店が出せるの?
はい。出せるんです。
これがさきほどお店選びに必要だとお話しした目的です。
「あんま・マッサージ・指圧師」「はり師」「きゅう師」は国家資格があり、治療を目的とすることができます。
ですから屋号に「〇〇治療院」として出すことができます。
一方、資格のないお店は治療院としてのお店は出せませんが、リラクゼーション目的としてなら出すことできます。
エステや整体も同じで、国家資格はなく、あくまでリラクゼーションです。
ただ、ここでややこしいのがリラクゼーションのお店であっても施術者の知識や技術や経験が高いと治療効果も出てしまうことがあるんです。
受ける側がこういう経験を沢山積んでしまった結果、治療のお店とリラクゼーションのお店の区別がつかなくなり、「無資格マッサージ」などという矛盾の言葉も出来てしまったのではないかと推測します。
目的によるお店選び
大きく分ければ治療かリラクゼーションかということですが、もう少し細かく分類していきましょう。
例えば、肩こりや腰痛があったとします。
それを根本から治したいのであれば、治療の出来るところ、
その場の気持ち良さを求めるならリラクゼーションでも良いかと思います。
そして治療であっても今日大切な仕事があるから今なんとかしたいのか、
長い目で根本から治し、再びならないようにしたいのかによっても治療法は変わってきます。
リラクゼーションの場合、やってもらった感を味わいたいのか、やられながら寝たいのかによっても違うでしょう。
治療であれば治すことが目的ですから、治るのであれば時間は短い方がいいですし、
逆にリラクゼーションが目的なら気持ち良く長くやってもらいたいものです。
そしてこの目的を満たしてくれるお店を選べるかが重要です。
ここで気をつけたいのが国家資格があるかないかで判断しないことです。
国家資格を持つ治療であってもゆっくり時間をかけてやるところもあれば、
国家資格がなくとも技術、知識、経験が豊富で治療効果を期待できる場合もあります。
(その場合でも治療の看板は出せません。)
そのお店がどんな目的に適応し、どんなスタッフが対応してくれるかをしっかりチェックしたいところです。
目的に合うお店を知る方法
それを知る一番の方法は、そのお店に行ったことがある人に聞くことです。
直接の知人から聞ければ一番ですが、直接の知り合いがいない場合はそのお店のホームページなどでお客様の声を見ることです。
ただその場合、ほとんどが良いことしか書いてないことが多いです。
それでは良いか悪いかの判断はつきにくいので、
自分と同じような目的で行った人が満足しているかを見て判断されると良いでしょう。
スタッフが複数いるお店では担当する方によって全く異なりますので、ご注意ください。
価格によるマジック
自分の目的に合いそうだなと思ってもやはり気になるのは価格です。
ここでやりがちな間違いは何分いくらでみることです。
例えば、60分2,980と6,480では2,980が安く6,480が高く感じますよね。
ですが、同じ60分でもその内容は全く違い、得られる効果も違います。
鍼林浴では同じ時間でも治療内容によって価格は変わります。
なので、時間の目安として表記はしても何分いくらという計算はしていません。
また1回の料金がいくらかかるかも気になるところではありますが、それだけでは足りません。
1回で目的が達成するのであれば1回の料金が安いに越してことはありません。
ですが、目的によっては複数回通った方がよい場合があります。
その場合、1回の料金と同時にどのくらいの頻度で通うかも大切になります。
例えば1回10,000でも隔週で良ければ月20,000ですし、1回6,000であっても毎週通うとなれば、月24,000となります。
さいごに
同じ施術内容でもその方によって効果の現れ方と持続性も違います。
軽い内容で頻繁にした方がいい場合もあれば、重めの内容で回数が少なくて良い場合もあります。
自分はどのような内容の施術でどのくらいの頻度がベストなのかをしっかり提案してくれるお店が良いと思います。
今回お話しした内容があなたが自分にあったお店選びを出来るヒントになれば幸いです。
もし何かご不明な点などございましたら、メールまたはLINE@にてお気軽にご相談くださいね。
鍼林浴 笠原章弘
sinrinyoku.musako@gmail.com
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