鍼灸と聞くと、鍼は痛いんじゃはいか、灸は熱いんじゃないか、と思われますが、決してそんなことはありません。
恐らく、鍼に関しては注射をイメージしたり、縫い針が誤って刺さった時のことを思い出したりするからでしょう。
灸に関しても火傷や何か熱いものに触った経験からイメージしてしまい、熱いものだと想像してしまいます。
マッサージなら撫でられたり、揉まれたりすることが気持ちよさそうだと容易に想像出来ますが、鍼や灸をやったところでどうして効果が出るか想像が出来ないというのもあります。
食べ物でも見た目がグロテスクなものは食べず嫌いを起こすように、鍼灸もやらず嫌いをしている方がたくさんいます。
逆をいうと、見た目はまずそうでも食べてみたら美味しかった!というように、鍼灸を一度受けたらハマってしまう方もたくさんいます!
しかし、実はここにも大きな落とし穴があります。
はじめて受けた鍼灸がとても効いたり、気持ち良かったりすればまたやりたいと思うでしょうが、逆の場合二度とやりたくはないでしょう。
はじめて食べて美味しかったものはまた食べたくなりますが、そうでなかった場合、もう二度と食べませんか?
それが食材の場合、鮮度が悪かった。旬ではなかった。料理の場合、作った人が下手くそだった。
このような理由を考え、鮮度の良いものや、評判の良いお店でもう一度チャレンジすることも多々あると思います。
鍼灸もまったく同じことが言えます。
やる人によって使う道具も違えば、やり方も様々です。
しかし、鍼灸は誰がやっても同じだと誤解されていることがほとんどです。
鍼林浴では幸いはじめて受ける方がたくさんいます。
はじめは嫌でマッサージや整体しか受けなかった人も僕の話を聞いてやってみようと思ってくれます。
そんな方々の感想で一番多いのは
「鍼ってすごいですね!」
です。
喜んでいただけたことは素直に嬉しいのですが、1つ疑問が湧きます。
鍼ってすごい
鍼って・・・
鍼をしたのは僕なのに、鍼・・・
これがマッサージなら、
「先生上手ですね!」
となるはずです。
いや、別に僕を褒めて欲しいと言っているわけではありません(^^;)
鍼ってすごい!ということは野球でホームランを打った選手ではなく
「このバットすごい!」
というのと同じです。
確かにバットのお陰も少しはあるかもしれませんが、やはり打った選手がすごいんです。
ホームランを打つ選手も使うバットはもちろん、バッティングフォームも様々です
鍼灸も同じで使う鍼や灸も様々な種類があり、打ち方、据え方など施術の理論も様々あります。
どれが良い悪いではなく、どれが自分に合うかなので、ぜひ自分に一番効果的スタイルを探してしてください(^^)/
鍼林浴 笠原 章弘